神戸市 三宮|かがやき糖尿病内分泌クリニック 三宮院-インスリンポンプについて
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インスリンポンプに
ついて

インスリンポンプとは、皮下に持続的にインスリンを注入することができるデバイスであり、このポンプを用いて血糖管理を行うことができます。

おもに1型糖尿病(や膵性糖尿病)の方が使用しています。
現在わが国で主に使用されているインスリンポンプは以下の2種です。
・ミニメド770G(メドトロニック社)
・メディセーフウィズ(テルモ社)
どちらも1型(や膵性)糖尿病の方の強力なサポーターとなる機器ですが、それぞれのポンプの違いをご説明します。

当院はインスリンポンプ療法の実績が非常に豊富であり現在30名以上の方がポンプ療法を受けておられます。 知識豊富なスタッフが揃っているため外来でのインスリンポンプの導入にも対応しており、安心して治療を受けていただけます。

 

インスリンポンプとはなにか?インスリンポンプのメリット、デメリットについては、かがやき糖尿病内分泌クリニック 新神戸院で詳しく説明しています。

新神戸院サイト「1型糖尿病について」を見る

国内で使用できる
インスリンポンプ

ミニメド770G
(メドトロニック社)

 

メディセーフウィズ
(テルモ社)

 

ミニメド770Gの
特徴とメリット

1.
細小0.025単位で
インスリン投与量を調整可能

特にインスリン必要量が少ない患者さんにとっては、基礎インスリンの0.025単位の差が血糖値に大きく影響します。

ミニメドシリーズは細小0.025単位での調整が可能です。

2.
リザーバー容量が大きめ

リザーバーとは、インスリンを入れておく小さなタンクのことです。

■メディセーフウィズ:最大2mL(200単位)
■ミニメドシリーズ:最大3mL(300単位)

インスリンをリザーバーに充てんする際に多少インスリンを使用しますし、インスリンをすべて使い切ってから交換するのは危険なので、実際に使用できるインスリンはリザーバー容量より少ない量になります。
インスリン使用量が多めの患者さんでは、容量が少ないと3日間もつか心配ですね。(一般に2~3日毎にポンプ交換を行います)

SAP療法の場合のメリット

SAP療法とは、インスリンポンプと連動した持続血糖モニターを併用する治療のことです。 ポンプ本体の画面もしくはスマートフォン(対応機種)で、持続血糖モニター(リアルタイムCGM)のセンサグルコース値をいつでも確認できます。さらに以下の機能が使用できます。

高血糖、低血糖を予測して知らせてくれる(SAP療法)

CGMで得られたグルコース値(≒血糖値)の変化をポンプが解析して、低血糖や高血糖が予想されるときは事前にアラームで教えてくれますので、早めに対処することができます。

スマートガードオートモード機能が使用できる(SAP療法)

これは現行モデルである770Gで初めて搭載された「ハイブリッドクローズドループ」という画期的な機能です。
一言で説明すると、血糖に応じて基礎インスリンの注入量を自動調整してくれる機能がはじめて使えるようになりました。→これは、血糖値に応じて基礎インスリンの注入量を自動調整する機能です。
すなわち、インスリン注入が(半)自動化されたはじめてのインスリンポンプです。

 

たとえば、CGMで得られたグルコース値(≒血糖値)の変化をポンプが解析して、このままいけば低血糖になりそう!な時には、基礎インスリン注入を自動的に減量もしくは中断してくれますし、逆にこのままいけば高血糖になりそうな時には、基礎インスリン注入を自動的に増量してくれます。

忙しい毎日のなかで、血糖値を常に気にしつつインスリンの調整を行わなければなかった1型糖尿病の方にとって、その苦労の一部を肩代わりしてくれる機能ではないかと思います。

もちろんもちろんすべての低血糖や高血糖を回避することはできませんが、重症低血糖のリスクは著しく低下しますし、ほとんどの患者さんで血糖コントロールがさらによくなります。

 

当院でも多くの患者さんが770Gを使用されていますが、「仕事中も血糖値のことをあまり気にしなくてよくなった」「低血糖が減った」「朝起きた時に血糖値が高いことがほとんどなくなった」などの声が聞かれます。
血糖コントロールがあと一歩、という患者さんが770Gに変更することにより、低血糖が増えずにHbA1cが改善するのもよく経験します。

インスリンポンプ
ミニメド770Gシステム :メドトロニック社

具体的にはどのように働く機器でしょうか?

最低48時間のポンプ装着後に「自動モード」にすると、それまでのデータをもとに、目標血糖を120mg/dLとして必要な基礎インスリン量が自動計算され注入されます。
運動時など血糖低下が予想されるときには、一時的に目標血糖を150mg/dLまで上げることも可能です。
ただし、センサグルコース値と実測血糖値の乖離が大きい時、較正を行わなかった時、センサグルコース値のデータが得られない時(通信遮断など)、高血糖が持続した時などは、安全のため自動モードからマニュアルモードに切り替わります。

 

オートモード使用中に使用者が設定可能な項目は「糖質インスリン比」「残存インスリン時間」のみです。
「インスリン効果値」「目標血糖値」「各時間あたりの基礎インスリン注入量」などは自動で決定されます。
「基礎レートパターン(複数の基礎インスリン注入パターンを作成しておき、日により使い分ける)」「ボーラス注入パターン(食事内容や状況によりノーマル/スクエア/デュアルを使い分ける)」「一時基礎レート(一時的に基礎インスリン注入量を増やす/減らす)」は設定・使用できません。

 

このように770Gは、クローズドループ(人工すい臓)機能の一部を始めて搭載したシリーズであり、1型糖尿病の方の治療にかかる心理的ストレスや負担の軽減が期待される可能性がある画期的なデバイスです。

 

また日本で使用できるのはもう少し先になりそうですが、次世代の780Gは、さらに自動化が進んだADVANCED HYBRID CLOSED LOOPのシステムを搭載しています。

メディセーフウィズの
特徴とメリット

1.
チューブフリー

これが最大の強みです。

 

メディセーフウィズ装着時の写真

2.
インスリンの設定や注入は、
リモコン操作で行う

Bluetooth接続であり、ポンプ本体とリモコンはBluetoothで接続されており、1.5m以内であれば通信できます。

リモコン画面は非常に見やすく操作もわかりやすいです。 下図は「基礎レート」「ボーラス」を押したときの画面です。

 

メディセーフウィズリモコン画面イメージイラスト

3.
ポンプ装着方法が簡単

どのポンプであっても、ポンプ装着・交換手技の習得がひとつのハードルになります。

装着方法に関しては、ミニメドよりもメディセーフウィズの方が、ややシンプルな印象です。
(ただし、どちらのポンプにしても何度か行ううちに皆さん習得されますので心配はいりません)

4.
残存インスリンがあると、
食事前のボーラスインスリン量が減量される

残存インスリンとは、少し前に投与したインスリンのうち、まだ作用せず体内に残っているインスリンのことを言います。

メディセーフウィズでは、食事時にボーラスウィザードにより算出された追加インスリン量から残存インスリンが差し引かれます。
ミニメドシリーズでは差し引かれません。
(どちらのアルゴリズムがよいかは一概に言えません。)

ミニメド770G/
メディセーフウィズ

ミニメド770Gがおすすめな方

  • ・低血糖リスクをなるべく減らしたい(SAP療法)
  • ・無自覚低血糖や夜間低血糖、低血糖昏睡の既往がある(SAP療法)
  • ・インスリン注入量を自動調整してくれる機器を活用して治療の負担を減らしたい(SAP療法)
  • ・細かくインスリンを設定、調整したい
  • ・もう一歩、血糖コントロールを改善させたい

メディセーフウィズがおすすめな方

  • ・装着ストレスが少ないポンプを使用したい
  • ・シンプルに使用したい
ボーラスウィザード機能や、追加インスリン投与モード、基礎インスリンパターン設定、一時基礎レートなど、両者のポンプで使用できる機能については、かがやき糖尿病内分泌クリニック新神戸院のサイトでくわしく解説しています。
どちらのポンプも、1型糖尿病の方では保険適用となります。 かかる医療費については、新神戸院のサイトを参照ください。
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